マクロラブダス症
2025.09.24
マクロラブダス症(メガバクテリア症)
マクロラブダスは子嚢菌類と呼ばれる真菌(カビ)の一種で、主に消化器症状を小鳥に引き起こします。メガバクテリア症やAGY(Avian Gastric Yeast)症とも呼ばれています。鳥種によって、感受性や症状が異なります。
| 重篤な症状がみられる | セキセイインコ、マメルリハインコ、カナリア、キンカチョウ |
|---|---|
| 幼若鳥または免疫低下個体で症状みられる | オカメインコ |
| ほとんど症状がみられない | 文鳥、ラブバード |
特にセキセイインコは高い感受性を示し、6ヵ月齢未満のセキセイインコの国内保有率は76.9%という報告があります。感染は親鳥から幼鳥への吐き戻しによる給餌、鳥同士の食糞、求愛給餌などにより拡がります。
● 症状
| 胃炎症状 | 吐き気、嘔吐、食欲不振 腹痛行動(沈鬱、膨羽、股を開きお尻を上げる、腹を蹴る) 胃潰瘍による胃出血がある場合は黒色便 |
|---|---|
| 消化不良 | 粒便(未消化便)、食欲はあるが痩せる |
| 通過停滞 | そ嚢のうっ滞、嘔吐、痩せる |
● 診断・治療
糞便検査から直接顕微鏡で検出することで診断します。治療は抗真菌薬を使用しますが、治りにくい場合は他の抗真菌薬を併用します。症状がある場合は、対症療法として胃炎の治療も行います。
粒便
黒色便
嘔吐による顔の汚れ
腹痛行動(セキセイインコ)
マクロラブダス(➡)





