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モルモット 皮膚疾患

2025.11.10

外部寄生虫疾患

モルモットズツキダニ

モルモットズツキダニは別名モルモット被毛ダニとも呼ばれ、被毛につかまるようにして寄生し、虫卵も被毛に産み付けられます。吸血性はありませんが、皮膚の組織液などを吸って生活しています。
虫体は肉眼で観察することができ、被毛に灰褐色の粉が付着しているように見えます。主に体幹全域に寄生しますが、特に背部や臀部に多く認められます。同居個体との接触や飼育用品(寝具・床材など)を介した直接接触で伝播します。

症状

・多くは無症状
・免疫力の低下した個体で掻痒、鱗屑、脱毛

診断

毛を抜いたり、セロハンテープで被毛やフケを採取(セロハンテープ法)し、顕微鏡で虫体や卵を検出することで診断します

治療

治療は必要に応じて2~4週間ごとに、背中の皮膚に駆虫薬を滴下します。多頭飼育している場合、別ケージで飼育しているモルモットでも汚染された環境から感染する可能性があるため、同時に治療を行います。一般的に滴下タイプの駆虫薬は皮膚から吸収され血液にのって全身に広がります。被毛には血管がないため、皮膚寄生のダニと異なり薬が届きにくく、症例によっては治療期間が長くなる事があります。